連載「DARK SIDE OF THE ZZZooN」第10回

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Interview with ZZZoo君 第2回

前回に引き続き、ZZZoo君へのインタヴューの模様をお送りいたします。

—— ZZZooさんの活動目的は何ですか?(既にビビりすぎて「君」から「さん」に変わっている)

貴様らのようなボンクラ共をマトモな音楽家への道へと導くためだ。この宇宙で音楽家は重要な使命を帯びている。しかし同時に大きな勘違いをする輩も存在する。金のためにクソを量産して、自らの才能を無駄遣いする連中だ。この世界にはわしの理想と敵対する別の大いなる意識が存在する。連中はそいつにたぶらかされ、正しい音楽家としての使命を忘れてしまったのだろう。

—— ZZZooさんは過去の音楽シーンにも影響を与えてきたのでしょうか?

何度言ったらわかるのだ?当たり前だろ。人種の壁を超えてブルースを踊れるように、チャック・ベリーに改良させたのはこのわしだ。



ボブ・ディランに大麻への興味を持たせ、ビートルズに勧めるよう促したのもこのわしだ。しかしその度に敵対するそいつが邪魔をしてきた。

—— 例えばどんな邪魔なんですか?

チャック・ベリーは酒もクスリもやらない真面目な男だったが、生来のスケベだった。未成年の女たちを奴に仕向けて刑務所送りにしたのは、わしと敵対するものの仕業だ。

ビートルズも大麻によって音楽的に大いなる飛躍を遂げる筈だったが、あのボンクラ共は、敵対意識が操る周辺のゴロツキ共にたぶらかされ、ラリパッパになって映画を製作するという最低の表現に走ってしまった(時期的に「ヘルプ!」の事と思われる)あれこそ才能の無駄遣いだ。



—— それってどちらも自業自得なんじゃないですか?(苦笑)

馬鹿者!人類の成功も失敗も、全て大いなる意識の影響下で引き起こされるものなのだ。わしは大麻なぞでは、人類の進化の促進は望めないと思い、アルバート・ホフマンという化学者が発明したLSDという薬物を利用し、ティモシー・リアリーという心理学者を通じて、精神革命の一環として全世界へ広めさせた。



—— どひゃーっ!御見逸れしました!(スタジオ内、どよめき)

俗にいうサイケデリック革命だ。それは成功したかに見えた。愛と平和と芸術が調和し、人類の諸問題を解決に導く理想だ。しかしまたしても敵対意識が邪魔をしてきた。チャールズ・マンソンというただのコソ泥を勘違いさせ、悪のカリスマに育て上げたのも、まさにそいつの仕業だ。

(つづく)

何やらスケールの大きい話になってきましたが、ここでZZZooさんのような偉大な意識が、なぜ我々のような杉並周辺をウロつくバンド崩れの連中を相手にしているのか、少々疑問も湧いてきております。引き続きお話を聞いてみることにしましょう。

(田畑満)